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2024.02.29

Webアクセシビリティが2024年4月に義務化へ。対応の必要性、Web制作のポイントを解説。


近年は、Webアクセシビリティが義務化されることから、アクセシビリティに対応したWeb制作について知りたいという人も多いのではないでしょうか?

本記事では、

1,Webアクセシビリティに対応したWeb制作をすべき理由
2,Webアクセシビリティとは?
3,Webアクセシビリティに対応したWeb制作を行うポイントや例
4,まとめ

に要点を絞って、Webアクセシビリティの基本を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1,Webアクセシビリティに対応したWeb制作をすべき理由

”ガイドラインによりWebアクセシビリティが義務化されるから”

障害者差別解消法が改正され、2024年4月1日以降、すべての民間事業者に障害のある人に対する「合理的配慮の提供」をすることが義務化されます。

現在、障害のある人は、あらゆるサービスや設備を利用することが難しく、日常生活が制限される場面に多く直面しています。同法律では、罰則規定は設定されていませんが、こういった社会にあるバリアを取り除くために事業者と障害のある人が「建設的対話」を通して対応策を検討することが求められています。

Webサービスにおいては、特に障害者がアクセスできるようにWebアクセシビリティへの対応をすることが必要なのです。

参照:内閣府「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されます!」

他にも、Webアクセシビリティに対応したWeb制作をすることで、企業価値の向上につながる、SEOに良い影響をもたらすなどのメリットを得ることもできます。

2,Webアクセシビリティとは?

Webアクセシビリティとは、簡単に説明すると障害者や高齢者がWebサイトを利用できるようにすることです。

近年は、Webサイトは、生活のあらゆる面で重要な役割を果たしており、障害者や高齢者でも使いやすいように改善することが求められています。

例えば、全盲の方はすべてをキーボードで操作しますが、マウスでしかメニューを開くことができないと困ってしまいます。他にも、弱視の人や高齢者の人は、Webサイトの文字が小さかったり、コントラストが低かったりすると情報を正確に読み取れない可能性があります。

Webアクセシビリティに関する規格
日本においては、2016年にJIS規格(日本産業規格)「JIS X 8341-3:2016」が改正公示されたことにより、Web制作をする際にアクセシビリティに対応するための規格として広く用いられています。
また、Webアクセシビリティの国際的な規約には「Web Content Accessibility Guidelines(WCAG)」と呼ばれるものがあり、多くの国でこのような基準に則ってWebアクセシビリティの義務化が進められています。
現時点では、World Wide Web Consortium(W3C)により勧告されたWCAG 2.1が最新バージョンです。

このような基準に則り、アクセシビリティに対応したWebサイトを制作していく必要があります。

海外では訴訟が起きたこともある
海外では、Webアクセシビリティの義務化が進んでおり、アメリカでは、モバイルアプリがWebアクセシビリティに対応しておらず、クーポンの利用ができなかったとして、視覚障害を持つ男性が訴訟したという事例もあります。

このように、さまざまな状況に置かれた人がWebサイトを利用できるようにする必要性が高まっています。

3,Webアクセシビリティに対応したWeb制作を行うポイントや例

ここでは、Webアクセシビリティに対応したWeb制作のポイントや具体例を紹介します。

マシンリーダブルにする
マシンリーダブルとは、マシン(Googleの検索エンジン)がWebページ内の情報を認識・解釈できる状態のことです。Webアクセシビリティに対応するには、マシンリーダブルにすることが基本となります。
具体的には、先述したWebアクセシビリティに対応したHTML構文を利用することや、これから述べる下記の項目を徹底することが大切です。

画像を読み上げ機能に対応させる
視覚障害を持った方は、音声読み上げソフトであるスクリーンリーダーを用います。
スクリーンリーダーとは、視覚障害を持った方がスマートフォンやパソコンの画面を読み上げながら使うためのソフトウェアです。
alt属性、いわば代替テキストを入れることで、Webサイトに掲載する画像をスクリーンリーダーに読み上げられるようになります。

コントラストの高い色を使用する
Webサイトでは、なるべくコントラストの高い色を使用することが大切です。そうすることで、視覚障害のある人がコンテンツを読みやすくなります。
具体的には、WCAG 2.0(Web Content Accessibility Guidelines)の最低限基準Aに対応させると良いでしょう。

色のコントラストが十分であるかを判断してくれるツールを利用するのもおすすめです。
参照:色のコントラストチェッカー | 文字色と背景色の組み合わせを確認

拡大縮小に対応させる
小さな文字が見えにくい人のために、文字サイズの拡大機能に対応させましょう。
また、どのようなデバイスからでもコンテンツを見やすくするために、レスポンシブデザインを採用することが大切です。

適切なタイトルを付ける
Webサイトにおけるページには、適切なタイトルを付けることが求められます。
音声読み上げ機能を利用した際に、タイトルがわかりにくいものだと、ユーザーが必要なコンテンツかどうかをすぐに判断できないためです。

わかりやすくシンプルに、必要な情報が伝わるタイトルをつけましょう。

適切なリンク設計をする
Webアクセシビリティにおいては、適切なリンク設計をすることも重要です。
例えば、下線がついていないと、インターネットに慣れていない人にとっては、リンクと判断するのは難しいでしょう。

このように、Webアクセシビリティにはさまざまな対応が求められますが、定期的なアクセシビリティテストを実施し、障害者および高齢者がサイトを利用できるよう改善を続けることが大切です。

4,まとめ

今回の記事では、Webアクセシビリティに対応したWeb制作をすべき理由や、Webアクセシビリティの意味、Web制作におけるポイントを紹介しました。

Webアクセシビリティに対応することで、企業としての社会責任を果たせるだけでなく、SEOにも対応できるため、さまざまなメリットを得られます。

「何から始めれば良いかわからない」という場合は、こちらからお気軽にスタ―キッドにご相談ください。


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この記事を書いた人

内田 聡

営業 / ディレクター

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