2024.12.02
SEO対策に強いコーディングとは
SEO対策と聞くと、Googleアナリティクスの解析や、目標キーワードの設定、ユーザーが見やすいデザインへの配慮などを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
もちろん、これらは非常に重要なSEO対策ですが、実はこれ以外にもSEOに貢献できる方法がいくつかあります。
例えば、サイト制作で欠かせない「コーディング」にも、SEO対策において大切な役割があるのです。
とはいえ、コーディングがSEOとどう関わるのか、少しイメージしづらいかもしれません。
そこで今回は、「SEO対策に強いコーディング」とは具体的にどのようなものか、その内容について詳しくご紹介します。
コーディングとSEOの関係
検索エンジンには「クローラー」と呼ばれるプログラムがあり、これはWebサイト上のHTMLや画像などの情報を収集するために使用されます。
クローラーが収集した情報は、別のプログラムによって評価(ランク付け)され、さらに別のプログラムによって評価の高い順に検索結果に表示される仕組みです。
つまり、評価を高めるためにはクローラーがサイトの構造や情報を正しく認識する必要があるため、「HTMLの書き方」がSEOにおいて非常に重要になってくるのです!
SEO対策に強いコーディングの具体例
では、クローラーに正しく情報を伝えるために、どのようなコーディングが求められるのでしょうか?
ここでは、SEO対策に強いコーディングの具体的なポイントをいくつかご紹介します。
1. セマンティックコーディングを行う
セマンティックコーディングとは、Webサイトの情報をクローラーに理解してもらいやすくするために、HTMLタグに意味を持たせるコーディングのことをいいます。
例えば<header>タグはページやセクションのヘッダー部分、<nav>タグはメニューやパンくずリストなどのナビゲーション、 <main>タグはページの主要なコンテンツ部分など、タグにはそれぞれ決められた役割があります。
<div>
<div>わかりにくいコーディング</div>
<div>
<div>
<div><a href="/home">ホーム</a></div>
<div><a href="/about">会社概要</a></div>
<div><a href="/services">サービス</a></div>
<div><a href="/contact">お問い合わせ</a></div>
</div>
</div>
</div>
<header>
<h1>わかりやすいコーディング</h1>
<nav>
<ul>
<li><a href="/home">ホーム</a></li>
<li><a href="/about">会社概要</a></li>
<li><a href="/services">サービス</a></li>
<li><a href="/contact">お問い合わせ</a></li>
</ul>
</nav>
</header>
これらを正しく使用することで、クローラーがページの構造を理解しやすくなり、検索エンジンの評価が向上します。
2. HTMLタグのルール・用途を忠実に守る
HTMLタグにはそれぞれルールや用途があり、SEO的に正しいコーディングのためにはこのルール・用途を守ることが不可欠です。
例えば、ページの主題を示す<h1>タグは各ページで一度だけ使用し、重要な見出しに関連するキーワードを含めると効果的です。
次に、段階的な見出し(<h2>、<h3>など)を適切に設定することで、クローラーがページ内容を構造化して理解し、ページ全体の内容が整理されて評価されやすくなります。
また、タグの閉じ忘れや属性の指定ミス等のバリデーションエラーがあると、クローラーがページ内容を正確に理解しにくくなるだけでなく、一部のブラウザでレイアウト崩れや表示の不具合が生じることがあります。
バリデーションはW3C Markup Validation Serviceを使うことでエラー箇所を確認することができるので、定期的にチェックをすることをおすすめします。
3. モバイルフレンドリーな設計
現在のSEO対策では、スマートフォンやタブレットでの表示に配慮することが非常に重要です。
Googleは「モバイルファーストインデックス」を採用しており、モバイル版のサイトを基準に評価を行うため、モバイルフレンドリーな設計が直接的に検索順位に影響します。
そのため、viewportメタタグを適切に設定し、ユーザーのデバイス幅に応じたページスケールができるようにすることが基本です。
さらに、レスポンシブデザインを採用して、あらゆる画面サイズで快適な表示を提供することが求められます。
レスポンシブデザインとは、CSSのメディアクエリを活用することで画面幅に応じてレイアウトやデザインを自動で調整する手法です。
このようなモバイルユーザーを意識したコーディングは、SEO効果を高めると同時にユーザー満足度を向上させることにつながります。
4. 内部リンクの設計
内部リンクは、クローラーがサイト全体を巡回し、ページの重要度や関連性を正確に把握するために不可欠です。
クローラーはリンクテキスト(アンカーテキスト)をもとにリンク先のページ内容を推測するため、「こちら」や「詳しくはこちら」ではなく、リンク先の内容を具体的に示す表現を使用すると効果的です。
また、リンクには<a>タグを使用し、href属性に正しいURLを設定します。
記述方法は相対パス・絶対パスどちらで記述してもSEOにおける差はありませんが、相対パスは記述ミスやファイル移動等でリンク切れになりやすいため絶対パスでの記述が推奨されています。
適切な内部リンクを設計することで、クローラーが効率よくサイトを巡回し、検索エンジンの評価を高めることができます。
5. ページ速度の向上
ページの読み込み速度が速いと、クローラーがより多くのページを短時間で巡回できるため、効率よくサイトを評価することができます。
ユーザーエクスペリエンス(UX)を向上させることにも繋がるため、積極的に対策を行う必要があります。
CSSやJavaScriptが大きすぎると、読み込み時間が増加してしまうため、不要なコードを削除したり、ファイルを圧縮すると効果的です。
また、大きい画像ファイルは読み込み時間を大幅に遅くする原因になります。
画像を圧縮して使用する他にも、HTMLやCSSで画像サイズを明示し、ブラウザが適切にレンダリングできるようにすることをおすすめします。
まとめ
正しいコーディングを行うことで、検索エンジンでの評価が向上するだけでなく、ユーザーにとっても使いやすいサイトを提供することができます。
結果として、SEO効果だけでなく、訪問者の満足度やコンバージョン率の向上にもつながるので正しいコーディングを意識したサイト構築を心がけましょう!
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この記事を書いた人
永田 有紀
アシスタントコーダー
《 仕事で大切にしていること 》
細部まで手を抜かずにクオリティの高いものを提供できるよう心がけています。
エチオピアのコーヒー豆はどこで飲んでもおいしいのでオススメです。