2025.08.29
多言語化が効果的な業界は?|観光・飲食・医療・ECなど成功事例を紹介

はじめに
日本では多言語化のニーズが年々高まっています。背景には観光客の増加、越境ECの拡大、人材の国際化などがあり、幅広い分野で多言語対応が求められるようになりました。
多言語化は単なる翻訳ではなく、ユーザーに安心感を与え、信頼を築き、最終的には問い合わせや購入、利用につながる重要な仕組みです。
本記事では、特に効果が大きい業界について、事例を交えながら紹介していきます。
サイトの多言語化を検討し始めたばかりの方は、こちらの記事でサイト翻訳の基本を説明しているので、こちらからチェックしみてください。
① 観光・宿泊業界

観光・宿泊業界は、多言語化の効果が最も大きい分野のひとつです。
訪日外国人観光客は年々増加し、2024年にはコロナ禍前を上回る水準にまで回復しました。
観光庁のデータによれば、外国人旅行者が日本で最も不便に感じることのひとつが「言語の壁」です。
宿泊施設の予約ページや観光情報が英語や中国語で整備されていない場合、利用者はOTA(オンライン旅行代理店)に流れてしまいます。
逆に自社サイトで多言語化を実現すれば、直接予約の比率が増え、手数料を削減しながら収益を確保できます。
京都市内の旅館では、英語・中国語の予約ページを整備した結果、海外からの直接予約が前年比2倍に増加。OTA依存度を下げることに成功しました。
出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」
② 飲食業界

飲食店にとっても、多言語化は集客力を大きく左右します。
観光庁の調査では、訪日観光客の多くが「食事」を旅行の大きな目的としていますが、言語の壁が原因で入店をためらうケースも多く見られます。
例えばメニューに英語や中国語の表記があるだけで、外国人客の安心感は大きく変わります。
さらに、アレルギーや宗教的配慮が必要な食材情報を多言語で表示することで、トラブル防止と顧客満足度の向上が期待できます。
東京・新宿の焼肉店では、英語・中国語のタブレットメニューを導入。結果、外国人客の比率が30%から50%に増加し、SNSでの口コミも広がりました。
出典:農林水産省「飲食店の多言語化対応」
③ 医療・ヘルスケア業界

医療機関における多言語化は、命に関わる場面でも大きな意味を持ちます。
急病や事故など緊急時に母国語で情報を得られることは、患者にとって大きな安心感となり、スムーズな受診や診療につながります。
また、美容クリニックや健康食品メーカーなど、医療・ヘルスケア業界は「医療ツーリズム」として海外からの利用者も増えています。
多言語化を進めることで、国内だけでなく国際的な市場を取り込むことが可能です。
大阪市内のクリニックが英語とベトナム語の診療ガイドをWeb上に掲載したところ、外国人患者からの問い合わせが月間で3倍に増加し、在留外国人だけでなく観光客の受診にも対応できるようになりました。
出典:厚生労働省
④ 教育・学習サービス

教育業界でも、多言語化の導入は拡大を続けています。
特に日本語学校や専門学校は海外からの留学生をターゲットにしているため、募集要項や入学案内を多言語で提供することは不可欠です。
オンライン教育サービスにおいても、プラットフォームを多言語化することで海外の学習者を取り込むことができます。
教育分野は情報発信のスピードと正確性が信頼を左右するため、翻訳精度の高さが競争力に直結します。
東京の日本語学校が英語・タイ語で募集要項を整備した結果、東南アジアからの応募が大幅に増加し、学生からも「母国語で安心できた」との声が寄せられました。
出典:日本語教育振興協会
⑤ EC・小売業界

EC市場のグローバル化も多言語化を加速させています。
日本製の化粧品やアパレル、生活雑貨は海外で高く評価されており、商品ページや購入フローを多言語対応することで購買率を大幅に伸ばせます。
特に、商品説明やレビュー、決済画面の多言語化は離脱防止に効果的です。
多言語化を導入するだけで「購入できるユーザー層」が一気に広がるのが大きな強みです。
ある化粧品ブランドが公式ECサイトを英語・中国語に対応させたところ、海外売上比率が20%から40%へと成長し、越境ECの柱を築きました。
出典:経済産業省
⑥ 不動産・ビジネス支援業界

外国人労働者や留学生が増加する中、不動産業界でも多言語化のニーズが高まっています。
賃貸物件や売買契約の条件を多言語で説明できれば、顧客の安心感が増し、問い合わせ件数の増加につながります。
また、法律事務所やコンサルティング企業など、ビジネス支援業界でも多言語化は不可欠です。
国際取引や外国企業との提携には、正確でわかりやすい情報提供が求められます。
東京都内の不動産会社では、英語・中国語サイトを整備。
海外投資家からの問い合わせが前年比3倍に増加し、商談成立数も大幅に伸びました。
出典:国土交通省「外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居について」
まとめ
多言語化は「観光」「飲食」「医療」「教育」「EC」「不動産」など、いろいろな業界で広がっていて、大きな効果を生んでいます。共通しているのは、利用する人に安心してもらえること、そして必要な情報をわかりやすく伝えられることです。
大切なのは、ただ機械で翻訳するだけではなく、その業界に合った言葉や文化に配慮した表現を使うこと。
それができれば、お客様からの信頼が高まり、結果として集客や売上アップにもつながります。
これからさらに国際化が進むなかで、多言語化は「やるかどうか」ではなく「必ずやるべきこと」といえます。
自社に合った方法を早めに取り入れて、成長のチャンスを逃さないようにしましょう!
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